障害者雇用で仕事を探していると、LITALICO(リタリコ)という名前を見かけることがあります。
LITALICOには、障害のある方の就職や転職に関わるサービスが複数あります。
代表的なものとして、障害者向けの求人・転職情報サイトであるLITALICO仕事ナビ、就労移行支援サービスであるLITALICOワークスがあります。
どちらも「働くこと」に関係するサービスですが、役割は少し違います。
LITALICO仕事ナビは、障害のある方の求人・転職・雇用情報を掲載している就職情報サイトです。公式サイトでは、全国の障害者求人を掲載しており、求人検索や就職に役立つ情報を提供していると説明されています。
一方、LITALICOワークスは、一般企業への就職を目指す障害のある方を支援する就労移行支援事業所です。就職準備やスキル習得、就職後の定着に向けた支援を行うサービスです。
この記事では、LITALICO仕事ナビとLITALICOワークスの違い、実際にLITALICO仕事ナビへ事前相談登録して感じたこと、利用するときの注意点、そして求人を選ぶときに確認しておきたいポイントを整理します。
LITALICO(リタリコ)とは
LITALICOは、就労支援、教育、発達支援、障害福祉などのサービスを展開している企業です。
株式会社LITALICOの公式サイトでは、事業内容として、LITALICOワークス、LITALICOジュニア、LITALICOワンダー、LITALICO発達ナビ、LITALICO仕事ナビなどが紹介されています。LITALICO仕事ナビは「障害のある方の就職情報サイト」、LITALICOワークスは「就労支援サービス」と位置づけられています。
障害者雇用で仕事を探している人に関係が深いのは、主に次の2つです。
・LITALICO仕事ナビ
・LITALICOワークス
名前が似ているため混同しやすいですが、利用目的は違います。
LITALICO仕事ナビとは
LITALICO仕事ナビは、障害のある方向けの求人・転職情報サイトです。
勤務地、職種、雇用形態、給与、在宅勤務の可否などを見ながら、障害者雇用の求人を探すことができます。
イメージとしては、障害者雇用に特化した求人サイトに近いです。
たとえば、次のような条件で求人を探したい人に向いています。
・勤務地
・職種
・雇用形態
・給与
・在宅勤務の可否
・障害者雇用枠の求人
・大手企業や上場企業の求人
・事務職、IT職、軽作業などの職種
障害者雇用で求人を探すとき、ハローワークだけでは見つけにくい求人もあります。
LITALICO仕事ナビのような求人サイトを併用することで、選択肢を広げやすくなります。
実際にLITALICO仕事ナビへ事前相談登録して感じたこと
しょうなび運営者自身も、今後の転職活動で利用する可能性を考えて、LITALICO仕事ナビに事前相談として登録したことがあります。
実際に登録して感じたのは、求人案件の多さです。
体感としては、障害者雇用向けの求人サービスの中でも、かなり案件数が多い印象でした。
公式サイト上でも、LITALICO仕事ナビは「国内最大級」と表現しており、2026年5月時点の求人検索ページでは全国で4,706件の求人情報が掲載されていました。
もちろん、求人件数は時期や地域、職種によって変わります。
ただ、実際に登録してみても、求人の選択肢はかなり多いと感じました。
特に、事務職、大手企業、首都圏の求人を探している人にとっては、情報収集の段階でも使いやすいサービスだと思います。
登録後は、担当者と電話で面談しました。
そのときに「今後転職する予定はあるが、すぐに転職するわけではない」と伝えました。
すると、無理に応募を勧められるのではなく、「どのような案件があるか、応募しなくてもいいので見てみてください」という形で、すぐに10件ほど求人案件を送ってもらえました。
この対応はかなりありがたかったです。
障害者雇用で転職を考えるとき、いきなり応募するのは不安があります。
まずは、どんな求人があるのか。
どのくらいの給与なのか。
在宅勤務はあるのか。
事務職やIT職はどの程度あるのか。
自分の希望条件で応募できそうな企業はあるのか。
こうした情報収集から始めたい人も多いと思います。
その点で、LITALICO仕事ナビは「今すぐ応募する人」だけでなく、「今後の転職に向けて求人の傾向を見ておきたい人」にも使いやすいと感じました。
担当者との電話面談でも、かなり細かく説明してもらえました。
求人の見方や、今後の転職活動の進め方、どのような案件があるかなどを教えてもらえたので、すぐに転職する予定がなくても、情報収集として登録する意味はあると思います。
一方で、少し注意したい点もあります。
求人が多い時期になると、電話での連絡が増えることがあります。
運営者の場合、1月ごろからかなり頻繁に電話が来るようになり、最初は迷惑電話かと思ってしまいました。
もちろん、求人紹介や状況確認のための連絡だと思います。
ただ、電話が苦手な人や、仕事中に着信があると困る人にとっては、負担に感じる可能性があります。
実際、運営者は途中から着信が鳴らないようにしました。
LITALICO仕事ナビに登録する場合は、最初の面談や連絡時に、連絡方法や連絡頻度について希望を伝えておくと安心です。
たとえば、次のように伝えておくとよいです。
・電話よりメール中心にしてほしい
・平日の日中は電話に出られない
・求人紹介はメールで送ってほしい
・急ぎでない場合は電話を控えてほしい
・連絡は夕方以降にしてほしい
LITALICO仕事ナビは、求人案件が多く、担当者も丁寧に説明してくれる印象がありました。
ただし、連絡頻度が多く感じる場合もあるため、自分に合う距離感で利用することが大切です。
求人を多く見たい人には向いていますが、電話連絡が苦手な人は、登録時に連絡方法を調整しておくと使いやすくなると思います。
LITALICOワークスとは
LITALICOワークスは、障害のある方の就職を支援する就労移行支援サービスです。
LITALICOワークスの公式サイトでは、一般企業への就職を目指す障害のある方を対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートを行うサービスと説明されています。対象として、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方などが挙げられています。
LITALICO仕事ナビが「求人を探すサイト」に近いのに対して、LITALICOワークスは「就職に向けて準備する場所」に近いです。
たとえば、次のようなサポートが関係します。
・生活リズムを整える
・働くための体力をつける
・ビジネスマナーを学ぶ
・自己理解を深める
・障害特性や配慮事項を整理する
・応募書類や面接の準備をする
・就職後の定着を目指す
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す人のための福祉サービスです。
そのため、LITALICOワークスは「求人を検索してすぐ応募する場所」というより、就職に向けた準備や訓練、定着支援を受ける場所と考えた方が分かりやすいです。
LITALICO仕事ナビとLITALICOワークスの違い
LITALICO仕事ナビとLITALICOワークスは、どちらも障害のある方の就職に関わるサービスですが、役割が違います。
LITALICO仕事ナビは、求人情報を探すためのサービスです。
一方で、LITALICOワークスは、就職に向けて準備をするための就労移行支援サービスです。
簡単に分けると、次のようになります。
・すぐに求人を探したい人
→ LITALICO仕事ナビ
・働く準備から始めたい人
→ LITALICOワークス
・応募書類や面接に不安がある人
→ LITALICOワークスも選択肢
・企業の求人を比較したい人
→ LITALICO仕事ナビ
・生活リズムや通勤練習から整えたい人
→ LITALICOワークス
すでに働ける状態が整っていて、求人を探したい人はLITALICO仕事ナビが使いやすいです。
一方で、ブランクが長い、体調が安定しない、働く自信がまだない、職場で必要な配慮を整理したいという人は、LITALICOワークスのような就労移行支援を検討する価値があります。
LITALICO仕事ナビが向いている人
障害者雇用の求人を自分で探したい人
障害者雇用枠で求人を探したい人にとって、LITALICO仕事ナビは選択肢のひとつになります。
勤務地や職種、雇用形態などを見ながら、自分に合いそうな求人を探せます。
ハローワークだけでなく、民間の求人サイトも見ておきたい人には使いやすいです。
求人案件を多く見たい人
LITALICO仕事ナビは、求人案件が多い印象があります。
障害者雇用の求人は、サービスによって掲載されている企業や職種に差があります。
そのため、できるだけ多くの求人を見たい人には、LITALICO仕事ナビは向いています。
特に、すぐに応募しなくても、今後の転職に向けて求人の傾向を見ておきたい人には使いやすいです。
実際に運営者が登録したときも、「今すぐ転職ではない」と伝えたうえで、求人案件を送ってもらえました。
「今の自分の条件だと、どんな求人があるのか」を知るだけでも、転職活動の準備になります。
大手企業や事務職などの求人を比較したい人
障害者雇用では、事務職、軽作業、IT、経理、人事、総務、コールセンターなど、さまざまな職種があります。
ただし、同じ「事務職」でも、実際の仕事内容は会社によって大きく違います。
求人票を見比べながら、自分に合いそうな仕事内容や働き方を探したい人に向いています。
すでに応募できる状態の人
履歴書や職務経歴書がある程度準備できていて、就職活動を始められる状態の人は、LITALICO仕事ナビで求人を探しやすいです。
ただし、応募する前には、仕事内容や配慮内容をしっかり確認しておくことが大切です。
LITALICOワークスが向いている人
働く準備から始めたい人
体調に不安がある人、生活リズムが乱れている人、長いブランクがある人は、いきなり求人に応募するよりも、まず働く準備から始めた方がよい場合があります。
LITALICOワークスのような就労移行支援では、通所を通じて生活リズムを整えたり、働くためのスキルを身につけたりすることができます。
自分に合う働き方を整理したい人
障害者雇用では、自分に必要な配慮を整理することがとても大切です。
たとえば、次のような内容です。
・どのような業務が得意か
・どのような環境が苦手か
・体調を崩しやすい条件は何か
・通院への配慮が必要か
・残業は可能か
・電話対応は負担にならないか
・口頭指示と文章指示のどちらが分かりやすいか
こうした内容を自分だけで整理するのは難しいことがあります。
就労移行支援では、支援員と相談しながら自己理解を深め、応募先に伝える内容を整理しやすくなります。
就職後の定着まで不安がある人
障害者雇用では、就職することだけでなく、長く働き続けられるかも重要です。
就職後に体調を崩してしまったり、職場に相談できずに孤立してしまったりすると、せっかく入社しても続けるのが難しくなります。
LITALICOワークスは、就職を目指す障害者の就労支援・雇用支援を行う就労移行支援事業所として紹介されています。
就職後の不安が大きい人にとっては、準備段階から相談できる点がメリットになります。
LITALICOを使うときの注意点
LITALICO仕事ナビとLITALICOワークスを混同しない
まず注意したいのは、LITALICO仕事ナビとLITALICOワークスは同じものではないという点です。
LITALICO仕事ナビは求人サイト。
LITALICOワークスは就労移行支援サービス。
この違いを理解しておくと、自分に合う使い方を選びやすくなります。
すぐに求人を探したい人がLITALICOワークスだけを見ても、少し目的がずれるかもしれません。
逆に、働く準備がまだ整っていない人が求人サイトだけを見ても、不安が大きくなることがあります。
自分が今どの段階にいるのかを考えて選ぶことが大切です。
電話連絡が多く感じる場合がある
LITALICO仕事ナビは、求人紹介や状況確認のために電話で連絡が来ることがあります。
これは、担当者と相談しながら求人を探せるという意味ではメリットです。
一方で、求人が多い時期や転職活動が動きやすい時期には、連絡が頻繁に感じられる場合もあります。
運営者の場合、1月ごろから電話連絡がかなり増え、最初は迷惑電話かと思ってしまいました。
電話で丁寧に説明してもらえる点は良いのですが、電話が苦手な人や、仕事中に着信があると困る人にとっては負担になることもあります。
登録時や面談時には、電話・メールなど、どの連絡方法がよいか、どの時間帯なら対応しやすいかを伝えておくと安心です。
求人票だけで判断しない
LITALICO仕事ナビで求人を探すときも、求人票だけで判断しない方が安心です。
求人票には、仕事内容、給与、勤務時間、雇用形態、配慮事項などが書かれています。
ただし、実際の働きやすさは、求人票だけでは分かりません。
たとえば、次のような点は確認しておきたいところです。
・上司に相談しやすいか
・配慮が実際に行われているか
・業務量に無理がないか
・電話対応やマルチタスクが多すぎないか
・障害者雇用の社員が孤立しにくいか
・正社員登用の実績があるか
・契約更新の条件が明確か
求人票で良さそうに見えても、現場の雰囲気や運用が合わないことはあります。
就労移行支援は通所が必要になることが多い
LITALICOワークスのような就労移行支援は、基本的に通所しながら利用するサービスです。
そのため、事業所まで通えるか、体力的に無理がないか、通所頻度は合うかを確認しておく必要があります。
就労移行支援は、働く前の準備として役立つ一方で、生活リズムや体調によっては通所自体が負担になることもあります。
見学や相談を通じて、自分に合うかどうかを確認しておくと安心です。
LITALICOで求人を見つけたら確認したいこと
仕事内容
職種名だけで判断せず、実際にどのような仕事をするのかを確認しましょう。
同じ事務職でも、データ入力中心なのか、電話対応が多いのか、社内調整が多いのかで、働きやすさは大きく変わります。
確認したいのは、次のような点です。
・電話対応の有無
・来客対応の有無
・マルチタスクの多さ
・締切やスピード感
・周囲とのコミュニケーション量
・一日の作業量
・繁忙期の有無
・在宅勤務の可否
障害者雇用では、仕事内容と障害特性の相性がとても大切です。
給与や企業名だけで決めず、自分が安定して続けられる業務かどうかを見ておきましょう。
合理的配慮
「配慮あり」と書かれていても、具体的な内容は会社によって違います。
通院、休憩、時差出勤、在宅勤務、残業制限、業務指示の方法など、自分に必要な配慮が相談できるか確認しておきましょう。
合理的配慮は、会社が一方的に用意してくれるものというより、本人と会社が話し合いながら調整していくものです。
そのため、入社前に「何があると働きやすいか」を整理しておくことが重要です。
雇用形態
障害者雇用では、契約社員やパート、アルバイトから始まる求人もあります。契約社員だから悪いというわけではありません。
ただし、正社員登用の有無、登用実績、契約更新の条件、評価基準は確認しておきたいポイントです。
特に「正社員登用あり」と書かれている場合は、実際にどのくらい登用されているのかも確認したいところです。
職場の理解
制度として配慮があっても、現場で相談しにくい職場では長く働くのが難しくなります。
確認したいのは、次のような点です。
・上司との面談はあるか
・人事や支援担当に相談できるか
・体調不良時に連絡しやすいか
・業務量の調整は可能か
・同じ障害者雇用の社員がいるか
・障害者雇用の定着実績があるか
求人票だけでは見えにくい部分なので、面接や口コミで確認しておきたいところです。
実際の口コミ
求人票やサービス側の説明だけでは、職場の実態までは分かりません。実際に働いた人の口コミを見ることで、職場の理解、相談しやすさ、配慮の実態、業務量、雇用形態の実情などが見えやすくなります。
特に障害者雇用では、次のような情報が参考になります。
・配慮が実際に行われているか
・上司に相談しやすいか
・業務量に無理がないか
・障害者雇用でも孤立しにくいか
・キャリアアップの機会があるか
・正社員登用の実績があるか
・退職者が多くないか
・求人が頻繁に出ていないか
LITALICO仕事ナビなどで求人を見つけたら、求人票だけで判断せず、口コミもあわせて確認しておくと安心です。
LITALICOは「段階に合わせて使う」のがおすすめ
LITALICOのサービスは、障害者雇用で働きたい人にとって心強い選択肢になります。
ただし、大切なのは、自分の状態に合ったサービスを選ぶことです。
- すぐに求人を探したいなら、LITALICO仕事ナビ。
- 働く準備から始めたいなら、LITALICOワークス。
このように、今の自分の段階に合わせて使い分けるとよいでしょう。
また、LITALICO仕事ナビは、すぐに転職する予定がない人でも、求人の傾向を知るために使いやすいと感じました。
運営者自身も、今すぐ転職ではないことを伝えたうえで、求人案件を紹介してもらえました。
障害者雇用では、「今の自分にどんな求人があるのか」を知るだけでも、今後の働き方を考える材料になります。
ただし、求人を見つけたあとも、求人票だけで決めるのではなく、企業情報や口コミをあわせて確認することが大切です。
障害者雇用では、「入社できるか」だけでなく、「長く働けるか」が重要です。
自分に合う職場を選ぶためにも、複数の情報を見ながら慎重に判断しましょう。
しょうなびで確認できること
しょうなびでは、障害者雇用で働いた人の口コミをもとに、企業ごとの働きやすさを確認できる情報を集めています。
特に、次のような項目を重視しています。
・合理的配慮
・職場の理解
・相談しやすさ
・仕事内容
・給与、待遇
・休みやすさ
・働き方
・キャリアや将来性
LITALICO仕事ナビなどで気になる企業を見つけたら、その企業の口コミもあわせて確認してみてください。
求人票だけでは分からない、実際の働き方や職場の雰囲気が見えてくることがあります。
障害者雇用では、求人の数を見ることも大切ですが、それ以上に「自分が無理なく続けられる職場か」を確認することが大切です。
まとめ
LITALICOには、障害者雇用や就職支援に関わる複数のサービスがあります。
LITALICO仕事ナビは、障害のある方向けの求人・転職情報サイトです。
LITALICOワークスは、一般企業への就職を目指す障害のある方を支援する就労移行支援サービスです。
すぐに求人を探したい人はLITALICO仕事ナビ、働く準備から始めたい人はLITALICOワークスを検討するとよいでしょう。
しょうなび運営者自身も、LITALICO仕事ナビに事前相談として登録したことがあります。実際に使ってみると、求人案件はかなり多い印象があり、今すぐ応募しない段階でも求人を紹介してもらえました。
担当者との電話面談でも細かく説明してもらえたため、今後の転職に向けた情報収集としても使いやすいと感じました。
一方で、求人が多い時期には電話連絡が頻繁に感じることもあります。
電話が苦手な人や、仕事中に着信があると困る人は、登録時に連絡方法や連絡頻度を相談しておくと安心です。どのサービスを使う場合でも、求人票だけで判断しないことが大切です。
仕事内容、合理的配慮、雇用形態、職場の理解、実際の口コミを確認しながら、自分に合う職場を探していきましょう。