障害者雇用で働きたいと思っても、「すぐに求人へ応募していいのか」「就労移行支援を使ったほうがいいのか」「A型・B型との違いがわからない」と迷うことがあります。体調、職歴、ブランク、通院状況、働ける時間、必要な配慮は人によって違うため、正解はひとつではありません。
障害のある方の就労支援には、一般企業への就職を目指すための支援、支援を受けながら働くための福祉サービス、就職後に働き続けるための相談支援など、複数の選択肢があります。名前が似ている制度も多いため、まずは「今の自分がどの段階にいるのか」を整理することが大切です。
このページでは、障害のある方が働く前に知っておきたい就労支援の種類を整理し、自分に合う選択肢を探しやすくするための情報をまとめています。就労移行支援、就労継続支援A型・B型、就労定着支援、障害者雇用、転職エージェント、企業口コミの見方まで、次に読むべき記事へ進める案内ページとして活用してください。
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このページでわかること
- 障害者の就労支援の主な種類
- 就労移行支援・A型・B型・障害者雇用の違い
- 自分に合う支援を選ぶときの考え方
- 就職前に確認したいポイント
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障害者の就労支援とは
障害者の就労支援とは、障害や体調に不安がある方が、自分に合った働き方を見つけたり、働く準備を整えたり、就職後に安定して働き続けたりするための支援です。一般企業への就職を目指す支援もあれば、すぐに一般就労を目指すのではなく、福祉サービスの中で働く力や生活リズムを整える選択肢もあります。
代表的なものには、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労定着支援があります。さらに、障害者雇用の求人紹介を行う転職エージェント、ハローワーク、自治体の相談窓口、地域の支援機関なども、働き方を考えるうえで重要な相談先になります。
大切なのは、「どの制度が一番よいか」ではなく、今の自分の状態に合うものを選ぶことです。すぐに週5日働くのが難しい場合は、就労移行支援や短時間勤務の情報を確認する。すでに働く準備ができている場合は、障害者雇用の求人や企業口コミを見る。就職後に困っている場合は、退職や休職だけでなく、合理的配慮や相談先も含めて考える必要があります。
就労支援の主な種類
就労支援には複数の種類があります。名前が似ているため混乱しやすいですが、それぞれ目的が違います。まずは大まかな違いを押さえておきましょう。
| 種類 | 主な目的 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 就労移行支援 | 一般企業への就職に向けた準備 | 応募前に訓練・面接対策・配慮事項の整理をしたい人 |
| 就労継続支援A型 | 雇用契約を結び、支援を受けながら働く | 一般企業はまだ不安だが、一定時間働ける人 |
| 就労継続支援B型 | 雇用契約なしで、作業や生産活動に参加する | 体調に合わせて通所や作業から始めたい人 |
| 就労定着支援 | 就職後に働き続けるための相談・調整 | 就職後の職場定着や生活面に不安がある人 |
| 障害者雇用 | 企業に雇用されて働く | すでに働く準備ができていて求人に応募したい人 |
就労移行支援
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害のある方に向けた障害福祉サービスです。生活リズムの安定、ビジネスマナー、パソコン訓練、応募書類の作成、面接練習、職場実習、就職活動のサポートなどを受けられる場合があります。
すぐに求人へ応募するのが不安な人、ブランクがある人、体調管理をしながら働く準備をしたい人、障害特性や配慮事項を整理したい人に向いています。一方で、すでに働く準備が整っていて、すぐに転職活動を進めたい人にとっては、転職エージェントやハローワークのほうが合う場合もあります。
就労移行支援の基本、障害者雇用との違い、向いている人を詳しく確認したい方はこちら。
就労移行支援とは?障害者雇用との違い・向いている人・利用前の注意点を解説
就労継続支援A型
就労継続支援A型は、一般企業で働くことが難しい場合に、事業所と雇用契約を結び、支援を受けながら働くサービスです。雇用契約があるため、働き方としては福祉サービスと雇用の性質をあわせ持っています。
一般企業での勤務に不安があるものの、一定の勤務時間や作業が可能な人、支援を受けながら働く経験を積みたい人に向いている場合があります。ただし、仕事内容、勤務時間、賃金、支援体制は事業所によって異なるため、見学や相談時に具体的な条件を確認することが大切です。
雇用契約を結んで働くA型について、仕事内容や向いている人を詳しく確認したい方はこちら。
就労継続支援A型とは?仕事内容・雇用契約・向いている人をわかりやすく解説
就労継続支援B型
就労継続支援B型は、雇用契約を結ぶ働き方が難しい方に対して、作業や生産活動の機会を提供するサービスです。A型と違い、原則として雇用契約を結ばず、利用者として通所しながら作業に参加します。
毎日決まった時間に働くことが難しい人、まずは外に出る習慣を作りたい人、体調に合わせて少しずつ作業したい人に向いていることがあります。A型とB型では雇用契約の有無や働き方が大きく違うため、収入面だけで判断せず、今の体調や生活の安定も含めて考える必要があります。
雇用契約を結ばず、自分のペースで作業や通所を始めたい方はB型の特徴も確認しておきましょう。
就労継続支援B型とは?A型との違い・向いている人・利用前の確認点をわかりやすく解説
A型とB型の違い
就労継続支援A型とB型で迷う人は多いです。大きな違いは、雇用契約の有無です。A型は雇用契約を結んで働くため賃金が支払われます。B型は雇用契約を結ばず、生産活動や作業の対価として工賃を受け取る形です。
ただし、A型のほうが必ずよい、B型のほうが楽という単純な話ではありません。A型は雇用契約があるぶん、決まった時間に通う力や作業を続ける力が求められます。B型は収入面では低くなりやすい一方で、体調や生活リズムに合わせて段階的に通いやすい場合があります。
A型とB型の違いを、雇用契約・賃金・工賃・向いている人で比較したい方はこちら。
就労継続支援A型とB型の違いは?雇用契約・工賃・向いている人を解説
就労定着支援
就労定着支援は、一般企業に就職したあと、働き続けるための相談や調整を支援するサービスです。就職できたあとも、体調管理、人間関係、勤務時間、業務量、通院との両立などで困ることがあります。
就職はゴールではなく、安定して働き続けることも大切です。就職後に不安が出やすい人は、応募前から「就職後の支援があるか」「定着支援を受けられるか」を確認しておくと安心です。
就職後に職場で困ったときの相談先や、就労定着支援の使い方を確認したい方はこちら。
障害者雇用と就労支援はどう違う?
障害者雇用は、企業に雇用されて働く選択肢です。求人に応募し、選考を受け、採用されると企業の従業員として働きます。仕事内容は事務、軽作業、清掃、接客補助、IT、コールセンター、在宅勤務など企業によってさまざまです。
就労移行支援やA型・B型は、働く準備や働く機会を支える福祉サービスです。障害者雇用で働く前の準備として使う場合もあれば、一般企業で働くことが難しい時期に、生活や体調に合わせた働き方をするために使う場合もあります。
たとえば、「すぐに応募できる状態か不安」「面接で配慮事項をどう伝えればよいかわからない」という人は、就労移行支援で準備する選択肢があります。一方で、「すでに働いた経験があり、転職先を探したい」という人は、障害者雇用の求人や転職エージェント、企業口コミを確認するほうが合う場合があります。
障害者雇用へ直接応募するか、就労移行支援を使うか迷っている方はこちら。
障害者雇用と就労移行支援はどっちがいい?働く準備段階ごとの選び方
自分に合う就労支援の選び方
就労支援を選ぶときは、サービス名だけで決めるのではなく、今の体調、働ける時間、通院頻度、ブランク、職歴、希望職種、必要な配慮を整理することが大切です。焦って合わない働き方を選ぶと、短期間で疲れてしまったり、再び休職や退職につながったりすることがあります。
迷ったときは、「今すぐ企業で働ける状態か」「働く前の準備が必要か」「支援を受けながら作業から始めたいか」「就職後の相談先が必要か」という視点で考えると選びやすくなります。
すぐに働く自信がない場合
生活リズムが安定していない、週5日働けるか不安、応募書類や面接に自信がない場合は、就労移行支援や地域の相談窓口を検討してもよいでしょう。働く前に、自分の得意な作業、苦手な環境、必要な配慮を整理しておくと、就職後のミスマッチを減らしやすくなります。
特に、休職後や離職後のブランクが長い場合は、いきなり求人へ応募するよりも、通所や訓練を通じて「どのくらい働けるか」を確認する時間が役立つことがあります。
支援を受けながら働きたい場合
一般企業で働くのはまだ不安だけれど、働く習慣や作業経験を積みたい場合は、就労継続支援A型・B型が選択肢になります。A型は雇用契約を結ぶ働き方、B型は雇用契約を結ばずに作業や生産活動を行う働き方です。
どちらが合うかは、体調や働ける時間、必要な支援によって変わります。収入を少しでも得たいからA型を選ぶ、という考え方だけではなく、今の体調で通い続けられるかも確認しましょう。
すでに働く準備ができている場合
働く時間や希望職種がある程度決まっていて、応募書類も準備できそうな場合は、障害者雇用の求人を探す段階に進んでもよいでしょう。ハローワーク、転職エージェント、企業の採用ページ、求人サイトを確認しながら、自分に合う求人を探します。
求人票だけでは、職場の雰囲気や配慮の受けやすさまでは分かりにくいことがあります。実際に働いた人の口コミも参考にすると、応募前に確認したいポイントが見えやすくなります。
障害者雇用向けの転職サービスやエージェントを比較したい方はこちら。
就労支援事業所を選ぶときのチェックポイント
就労移行支援やA型・B型を利用する場合、事業所選びはとても重要です。同じサービス名でも、支援内容、雰囲気、得意分野、通いやすさ、就職支援の進め方は事業所によって違います。
見学や相談のときは、次のような点を確認しておきましょう。
- 通いやすい場所にあるか
- 体調不良時の連絡や休みやすさはどうか
- 支援員に相談しやすい雰囲気があるか
- 訓練内容が自分の希望職種に合っているか
- パソコン、事務、軽作業、コミュニケーションなど何を学べるか
- 就職活動のサポートはどこまであるか
- 就職後の定着支援はあるか
- 無理に応募や通所をすすめられないか
- 利用者の雰囲気が自分に合いそうか
見学時に違和感がある場合は、すぐに決めず、複数の事業所を比較しても大丈夫です。支援を受ける場所は、長く通う可能性がある場所です。雰囲気や相性も含めて、自分が安心して相談できるかを見ておきましょう。
就労移行支援事業所を探している方は、見学で確認したいポイントもあわせて確認しておくと安心です。
障害者雇用で働く前に確認したいこと
就労支援を利用するかどうかに関係なく、障害者雇用で働く前には確認しておきたいことがあります。求人票に書かれている仕事内容や勤務時間だけでなく、配慮の受けやすさ、相談しやすさ、休みやすさ、職場の理解度も大切です。
特に、通院が必要な方、体調に波がある方、短時間勤務から始めたい方、在宅勤務を希望する方は、応募前や面接時に確認する内容を整理しておくと安心です。すべてを最初から伝える必要はありませんが、働くうえで必要な配慮は、具体的に説明できるようにしておくとミスマッチを減らしやすくなります。
- 勤務時間や休憩時間に無理がないか
- 通院や体調不良時の相談ができるか
- 業務内容が自分の得意不得意に合っているか
- 配慮事項を誰に相談できるか
- 職場内で障害への理解があるか
- 在宅勤務や短時間勤務の可能性があるか
- 入社後に業務量が急に増えないか
障害者雇用の基礎知識や、働く前に確認したいポイントをまとめて確認したい方はこちら。
求人票だけでなく口コミも確認する
求人票や企業サイトには、仕事内容や雇用条件は書かれていても、実際の職場の雰囲気までは分かりにくいことがあります。障害者雇用では、配慮の受けやすさ、上司や人事への相談しやすさ、休みやすさ、業務量、周囲の理解などが働きやすさに大きく関わります。
口コミを見るときは、星の数だけで判断するのではなく、どのような立場の人が、どのような環境で働いていたのかを見ることが大切です。同じ会社でも、部署、上司、職種、雇用形態によって働きやすさは変わります。良い口コミも悪い口コミも、ひとつの意見として読み、応募前の確認材料にしましょう。
応募前に企業の雰囲気や働きやすさを確認したい方は、企業口コミも参考にしてください。
障害者雇用で働いた経験がある方へ
しょうなびでは、障害者雇用で働いた経験を匿名で投稿できます。会員登録は不要で、必須項目は「総合評価」だけです。コメントは任意なので、分かる範囲だけでも投稿できます。
これから障害者雇用で働きたい人にとって、実際に働いた人の声は大きな参考になります。配慮を受けやすかったか、相談しやすかったか、休みやすかったか、仕事内容は合っていたかなど、無理のない範囲で投稿していただけると、次に働く人の助けになります。
障害者雇用で働いた経験がある方は、匿名で口コミを投稿できます。
よくある質問
就労移行支援と障害者雇用はどちらを選べばいいですか?
すぐに働く準備ができている場合は、障害者雇用の求人探しに進む選択肢があります。一方で、生活リズム、体調管理、応募書類、面接、配慮事項の整理に不安がある場合は、就労移行支援を検討してもよいでしょう。迷う場合は、自治体の窓口、相談支援専門員、ハローワーク、就労支援機関などに相談するのがおすすめです。
A型とB型は何が違いますか?
大きな違いは、雇用契約の有無です。A型は雇用契約を結んで働く形で、B型は雇用契約を結ばず、体調や状況に合わせて作業や生産活動を行う形です。ただし、実際の仕事内容や通所日数、支援内容は事業所によって異なるため、見学や相談で確認することが大切です。
就労支援を使うと、必ず一般企業に就職しないといけませんか?
就労移行支援は一般企業への就職を目指すサービスですが、体調や状況によって進み方は変わります。無理に就職を急ぐよりも、まずは安定して通えるか、自分に合う働き方を整理できるかが大切です。不安がある場合は、支援員や相談窓口に率直に相談しましょう。
就労支援事業所はどこで探せますか?
自治体の障害福祉窓口、相談支援事業所、ハローワーク、地域の支援機関などで相談できます。また、WAM NETの障害福祉サービス等情報検索では、全国の障害福祉サービス事業所情報を確認できます。事業所を選ぶときは、公式情報だけでなく、見学時の雰囲気や相談しやすさも確認しましょう。
就労支援が合わないと感じたらどうすればいいですか?
支援内容、通所ペース、支援員との相性、事業所の雰囲気が合わないことはあります。すぐに自分を責めず、まずは困っている点を整理し、事業所内の別の職員や相談支援専門員、自治体窓口に相談してみましょう。必要に応じて、事業所の変更や別の働き方を検討することも選択肢です。
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参考情報
就労支援制度の内容は、自治体や事業所、本人の状況によって利用条件や手続きが変わる場合があります。詳しくは、厚生労働省、自治体の障害福祉窓口、ハローワーク、相談支援事業所などの公式情報も確認してください。
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