障害者雇用で仕事を探したいと思っても、「家にパソコンがない」「スマホしか持っていない」「履歴書や職務経歴書をどう作ればいいか分からない」と悩む方は少なくありません。求人への応募では、履歴書や職務経歴書の提出を求められることが多いため、書類作成でつまずくと転職活動そのものが止まってしまうことがあります。
しかし、家にパソコンがなくても、履歴書や職務経歴書を作る方法はあります。スマホのアプリやGoogleドキュメント、コンビニ印刷、ハローワークの相談窓口、就労移行支援、職業訓練、図書館やネットカフェなどを使えば、応募書類を準備できる場合があります。
大切なのは、「パソコンがないから応募できない」とあきらめないことです。この記事では、パソコンがない方が履歴書・職務経歴書を作る方法、スマホで作るときの注意点、コンビニ印刷の使い方、支援機関に相談する方法、個人情報を守るための注意点を整理します。
家にパソコンがなくても履歴書・職務経歴書は作れる
履歴書や職務経歴書は、必ず自宅のパソコンで作らなければいけないわけではありません。スマホで作成してPDFに保存し、コンビニで印刷する方法もあります。ハローワークや支援機関で書き方を相談することもできます。
ハローワークインターネットサービスでは、履歴書や職務経歴書の書き方に関する案内があり、ハローワークでは履歴書・職務経歴書の書き方や面接の受け方のセミナー、職業相談窓口での書類添削アドバイスも行っていると説明されています。応募書類に不安がある方は、一人で悩まず相談してみるのもよいでしょう。ハローワークインターネットサービス 履歴書・職務経歴書の書き方
障害者雇用の応募書類では、職歴やスキルだけでなく、働くうえで必要な配慮、通院や勤務時間の希望、できる業務・苦手な業務を整理しておくことも大切です。書類を作る環境がない場合でも、スマホや支援機関を使いながら、少しずつ準備していきましょう。
スマホで履歴書・職務経歴書を作る方法
スマホで応募書類を作る場合でも、基本的なパソコン操作やWord・Excelの知識があると、応募できる求人の幅が広がります。事務系の障害者雇用を考えている方は、障害者雇用で求められるパソコンスキルとは?も参考にしてください。
家にパソコンがない場合、まず検討しやすいのがスマホで作る方法です。スマホだけでも、履歴書作成アプリ、Googleドキュメント、Wordアプリ、PDF保存機能などを使えば、応募書類を作れる場合があります。
ただし、スマホは画面が小さいため、誤字脱字やレイアウトの崩れに気づきにくいことがあります。作成後は必ずPDFで保存し、印刷前に内容を確認しましょう。可能であれば、家族、支援員、ハローワークの相談員など第三者に見てもらうと安心です。
履歴書作成アプリやテンプレートを使う
スマホで履歴書を作る場合は、履歴書作成アプリやWeb上のテンプレートを使う方法があります。入力欄に氏名、住所、学歴、職歴、資格、志望動機などを入れていく形式なら、初めてでも作りやすいです。
ただし、アプリやサービスを使うときは、個人情報の扱いに注意しましょう。氏名、住所、電話番号、メールアドレス、職歴、障害に関する内容などを入力するため、信頼できるサービスか、保存先はどこかを確認することが大切です。
GoogleドキュメントやWordアプリを使う
Googleドキュメントやスマホ版のWordアプリを使えば、職務経歴書を文章形式で作成できます。職務経歴書は、履歴書よりも自由度が高く、これまでの仕事内容、得意な業務、配慮があれば働きやすい条件などを整理しやすい書類です。
職務経歴書は長く書きすぎる必要はありません。障害者雇用では、経験した仕事、できる業務、使えるソフト、勤務上の配慮事項、希望する働き方を簡潔にまとめることが大切です。スマホで作る場合は、見出しを付けて読みやすくすると確認しやすくなります。
PDFで保存しておく
スマホで応募書類を作ったら、できるだけPDFで保存しておきましょう。PDFにしておくと、コンビニで印刷しやすく、メールで送る場合もレイアウトが崩れにくくなります。
ファイル名は、「履歴書_氏名.pdf」「職務経歴書_氏名.pdf」のように分かりやすくしておくと管理しやすいです。応募先ごとに内容を変える場合は、会社名や日付を入れて保存しておくと、間違って別会社用の書類を送るリスクを減らせます。
コンビニで履歴書・職務経歴書を印刷する方法
家にプリンターがない場合でも、コンビニのマルチコピー機を使えば、履歴書や職務経歴書を印刷できます。スマホで作ったPDFをネットプリントサービスに登録し、コンビニで印刷する方法が一般的です。
セブン‐イレブンのネットプリントでは、PDFや写真をスマホやパソコンから登録して印刷できるサービスが案内されています。スマホ用の「かんたんnetprint」では、PDFファイルや写真、メール、Webも印刷できると説明されています。ネットプリント セブン‐イレブン かんたんnetprint
ファミリーマートやローソンなどで利用できるネットワークプリントも、パソコンやスマホから文書や写真を登録してコンビニのコピー機でプリントできるサービスとして案内されています。ファミリーマートの案内では、スマホからPDFファイルやOfficeファイルを選んでプリントできると説明されています。ネットワークプリント ファミリーマート ネットワークプリントアプリ
スマホからネットプリントを使う
スマホから印刷する場合は、まず履歴書や職務経歴書をPDFで保存します。その後、コンビニ印刷用のアプリやWebサービスにPDFを登録し、発行された予約番号やQRコードを使って、店舗のマルチコピー機で印刷します。
サービスによって使えるコンビニ、登録方法、保存期間、料金、対応ファイル形式が異なります。印刷する前に、使いたいコンビニでそのサービスが利用できるか確認しておきましょう。
印刷前に誤字・日付・写真を確認する
履歴書を印刷する前には、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、学歴・職歴、資格、志望動機、日付を確認しましょう。特にスマホで作成した場合、変換ミスやレイアウト崩れに気づきにくいです。
証明写真を貼る場合は、写真のサイズや貼り忘れにも注意が必要です。データで写真を入れる場合は、画像が粗くなっていないか、顔が暗くないか、印刷したときに不自然でないかも確認しましょう。
応募先ごとに内容を変える
履歴書や職務経歴書は、毎回まったく同じ内容で使い回すより、応募先に合わせて一部を調整したほうがよいです。志望動機、活かせる経験、希望する配慮事項などは、求人内容に合わせて見直しましょう。
コンビニ印刷では、誤って古いファイルを印刷しないように注意してください。ファイル名に会社名や日付を入れておくと、印刷ミスを減らしやすくなります。
ハローワークや支援機関で相談する方法
パソコンがない、スマホでの作成が難しい、書き方に自信がない場合は、ハローワークや支援機関に相談する方法があります。応募書類は一人で完璧に作ろうとしなくても大丈夫です。
ハローワークで応募書類の相談をする
ハローワークでは、履歴書や職務経歴書の書き方に関する情報提供や、書類添削の相談ができる場合があります。ハローワークインターネットサービスでも、職務経歴書は履歴書では書ききれない具体的なキャリアや意欲をアピールするための書類と説明されています。ハローワークインターネットサービス 履歴書・職務経歴書の書き方
障害者雇用で応募する場合は、障害者専門窓口や専門援助部門で相談できることもあります。応募書類に障害名や配慮事項をどこまで書くか迷う場合も、窓口で相談してみるとよいでしょう。
就労移行支援で書類作成を手伝ってもらう
就労移行支援を利用している方、または利用を検討している方は、応募書類の作成支援を受けられる場合があります。事業所によって内容は異なりますが、履歴書・職務経歴書の作成、面接練習、求人選び、体調管理、職場実習などを支援しているところがあります。
就労移行支援を選ぶときは、パソコンを使える環境があるか、応募書類の作成サポートがあるか、障害者雇用での就職支援に強いかを確認しましょう。支援内容は事業所によって違うため、見学や相談で確認することが大切です。
就労移行支援で受けられるサポート内容を詳しく知りたい方は、就労移行支援とは?障害者雇用との違い・向いている人・利用前の注意点も確認してみてください。
職業訓練でパソコン操作を学ぶ
応募書類を作るだけでなく、WordやExcelの基本操作も学びたい場合は、職業訓練を検討する方法もあります。厚生労働省は、ハロートレーニングを、希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識を習得できる公的制度として説明しており、受講を希望する方はハローワークへの相談が案内されています。厚生労働省 ハロートレーニング
職業訓練では、地域や時期によって、パソコン基礎、Word、Excel、事務、Web、簿記などのコースが用意されている場合があります。テキスト代などが必要になる場合もあるため、受講条件や費用はハローワークで確認しましょう。
図書館・ネットカフェ・家族のPCを使うときの注意点
自宅にパソコンがない場合、図書館、ネットカフェ、家族や知人のパソコンを借りて応募書類を作る方法もあります。ただし、履歴書や職務経歴書には個人情報が多く含まれます。共有パソコンを使うときは、情報の扱いに十分注意しましょう。
個人情報を保存したままにしない
履歴書には、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、学歴、職歴、資格などが書かれます。職務経歴書には、勤務先名や仕事内容も入ります。障害者雇用の応募書類では、配慮事項や通院に関する内容を書く場合もあるため、個人情報の管理はとても重要です。
共有パソコンを使った場合は、デスクトップやダウンロードフォルダにファイルを残さないようにしましょう。印刷後はファイルを削除し、ゴミ箱も空にするなど、できる範囲で情報を残さない工夫が必要です。
アカウントから必ずログアウトする
Googleドキュメントやメール、クラウドストレージを使った場合は、作業後に必ずログアウトしましょう。ログインしたままにすると、他の人に書類やメールを見られるリスクがあります。
ネットカフェや共有PCでは、ブラウザの履歴やダウンロード履歴が残る場合もあります。可能であれば、利用後に履歴を削除し、保存したファイルが残っていないか確認しましょう。
印刷物やUSBメモリを忘れない
コンビニやネットカフェで印刷した場合、印刷物の取り忘れに注意しましょう。履歴書や職務経歴書を置き忘れると、個人情報が他人に見られる可能性があります。
USBメモリを使う場合も、差しっぱなしにしないようにしましょう。可能であれば、USBメモリではなく、スマホ内のPDFやクラウドから印刷する方法も検討してください。
障害者雇用の応募書類で書いておきたいこと
障害者雇用の応募書類では、一般的な履歴書・職務経歴書の内容に加えて、働くうえで必要な配慮や、安定して働ける条件を整理しておくとよい場合があります。ただし、病名や障害の詳細をすべて書く必要はありません。
できる仕事・経験した仕事
職務経歴書では、これまで経験した仕事や、できる業務を具体的に書きましょう。たとえば、データ入力、書類整理、電話対応、接客、清掃、軽作業、在庫管理、Word・Excelの使用経験などです。
実務経験が少ない場合でも、職業訓練、就労移行支援、独学で学んだことを書ける場合があります。「Excelで表作成を練習中」「Wordで文書作成ができる」など、できることを具体的に整理しましょう。
必要な配慮事項
障害者雇用では、必要な配慮事項を整理しておくことが大切です。たとえば、通院日の勤務調整、業務指示をメモやチャットでもらうこと、電話対応の量、休憩の取り方、勤務時間、体調不良時の連絡方法などです。
配慮事項は、「できないこと」だけを書くのではなく、「この配慮があれば安定して働きやすい」という形で整理すると伝わりやすくなります。詳しい病歴よりも、仕事に関係する範囲で具体的に書くことが大切です。
勤務時間や通院の希望
通院がある方や体調に波がある方は、勤務時間や通院日の希望を整理しておきましょう。応募書類にすべてを書く必要はありませんが、面接で聞かれたときに説明できるようにしておくと安心です。
たとえば、「月1回の通院があります」「週20時間程度から働きたいです」「午前より午後のほうが安定しやすいです」など、働き方に関係する内容をまとめておくと、面接時のすり合わせがしやすくなります。
スマホだけで転職活動を進めるときの注意点
スマホだけでも求人検索、応募、書類作成、メール連絡はできます。ただし、画面が小さいため、書類の見落としや誤送信が起きやすい点には注意が必要です。
応募先ごとにファイルを分ける
複数の会社に応募する場合は、履歴書や職務経歴書のファイルを応募先ごとに分けましょう。同じファイルを上書きし続けると、どの会社にどの内容で送ったか分からなくなることがあります。
「履歴書_株式会社〇〇_2026年6月.pdf」のように、会社名と日付を入れて保存すると管理しやすくなります。
メールアドレスを確認する
応募書類をメールで送る場合は、メールアドレス、件名、添付ファイルを必ず確認しましょう。スマホでは添付忘れや誤字に気づきにくいことがあります。
メール本文も、短くても丁寧に書くことが大切です。送信前に一度下書き保存し、落ち着いて見直してから送るとミスを減らしやすくなります。
大事な連絡を見落とさない
スマホで転職活動をする場合、応募先からのメールや電話を見落とさないようにしましょう。迷惑メールフォルダに入ることもあるため、応募後はメールを定期的に確認します。
面接日程や持ち物、提出書類の案内が来たら、カレンダーやメモに残しておくと安心です。
口コミで確認したいポイント
応募書類を作って応募する前に、気になる会社の口コミも確認しておくと、入社後のミスマッチを減らしやすくなります。求人票だけでは、実際の仕事内容、配慮の受けやすさ、相談しやすさ、休みやすさまでは分かりにくいからです。
しょうなびでは、障害者雇用で働いた人の口コミをもとに、企業ごとの評判や働きやすさを探せます。応募書類を作る段階で、気になる企業の口コミも確認しておきましょう。
応募前に仕事内容を確認する
職務経歴書では、自分の経験やスキルを応募先に合わせて書くことが大切です。そのため、口コミで実際の仕事内容や入社後のギャップを確認しておくと、書類作成にも役立ちます。
配慮の実態を確認する
障害者雇用では、合理的配慮がどの程度運用されているかが重要です。口コミを見るときは、通院配慮、勤務時間、休みやすさ、上司への相談しやすさ、業務量の調整などを確認しましょう。
応募したい会社がある方は、求人票だけでなく、実際に働いた人の口コミも参考にしてみてください。
よくある質問
家にパソコンがなくても履歴書は作れますか?
作れます。スマホの履歴書作成アプリ、Googleドキュメント、Wordアプリなどを使って作成し、PDFで保存してコンビニで印刷する方法があります。書き方に不安がある場合は、ハローワークや支援機関に相談するのもおすすめです。
スマホで作った履歴書をコンビニで印刷できますか?
できます。スマホ内のPDFをネットプリントサービスやネットワークプリントに登録し、コンビニのマルチコピー機で印刷できます。利用できるコンビニや対応ファイル形式はサービスによって異なるため、事前に確認しましょう。
職務経歴書もスマホで作れますか?
作れます。GoogleドキュメントやWordアプリを使えば、スマホでも職務経歴書を作成できます。ただし、画面が小さいため、誤字脱字やレイアウト崩れに注意が必要です。作成後はPDFで保存し、印刷前に確認しましょう。
ハローワークで履歴書を見てもらえますか?
ハローワークでは、履歴書や職務経歴書の書き方に関するセミナーや、職業相談窓口での書類添削アドバイスを行っていると案内されています。地域や窓口によって対応が異なる場合があるため、最寄りのハローワークで確認してください。
共有パソコンで履歴書を作るときの注意点は?
個人情報を残さないことが重要です。作成したファイルをデスクトップやダウンロードフォルダに残さない、Googleアカウントやメールからログアウトする、印刷物やUSBメモリを忘れない、履歴を確認するなどの対策をしましょう。
まとめ:パソコンがなくても応募書類は作れる。困ったら相談しよう
家にパソコンがなくても、履歴書や職務経歴書を作る方法はあります。スマホで作成してPDF保存する、コンビニで印刷する、ハローワークや就労移行支援で相談する、職業訓練でパソコン操作を学ぶなど、使える手段はいくつもあります。
大切なのは、「パソコンがないから応募できない」とあきらめないことです。応募書類は、最初から完璧に作る必要はありません。まずは自分の職歴、できること、必要な配慮、希望する働き方を整理し、相談できる場所を使いながら整えていきましょう。
履歴書作成だけでなく、仕事探しや面接、合理的配慮についてまとめて確認したい方は、障害者雇用ガイドも参考にしてください。
また、応募前には求人票だけでなく、実際に働いた人の口コミも確認すると、入社後のミスマッチを減らしやすくなります。気になる会社がある方は、しょうなびで企業の評判や働きやすさも確認してみてください。